第1回のテストアナリスト試験を受けてきた。

第1回のテストアナリスト試験を受けてきた。東京会場のTOC有明には280くらいの席があったようだ。5%くらいは空席だったろうか。

試験問題は3時間で60問。うち、シラバスからの知識ベースのもの16問、シナリオベースのもの44問だった。うまくミックスされていて、ボリュームも適切な感じだった。見直しする時間もあった。問題には素直なもの、ちょっと捻りのあるもの、サンプル問題の派生のもの、オリジナルのものもあり、総じて良くできた問題だったと思った。過去のFLやTMの試験に比べて、初回であるにも関わらず、かなり洗練された感じだ。

作者は、カメラが趣味で、ワイン好き。自動販売機をよく使っている。しかもおつりの出ない自販機だ。肥り気味なのだろう。BMIにこだわる。アジャイルだが、ユースケース記述や直交表も使いこなせるらしい。組み合わせテストに異常なまでに興味があるようだ。そんな設定だ。

合格率の予測

合格率は30%と予測する。自分の体感と周囲の情報からの判断だ。

シラバスを読んだだけでは合格できない。各技法で何個のテストケースが必要となるかが確実にカウントできないといけない。ということが体感として分かった。市販本がないとすると、セミナーや勉強会に参加して、ひととおりの技法を正確に学習しておく必要がある。私も、直交表でそこまで踏み込んだ問題が出されるとは予測できなかった。簡単化デシジョンテーブルの定義を誤解していることに気づいた。単純な同値分割や組み合わせではなく、条件付きの同値分割や組み合わせが多い。それでも、場合の数が少ない問題が多いので、指折りしてカウントしても対応できる。

スクエアリングサービスもまだまだ十分でないことに気づかされた。期待して学習していただいたのに、不合格者が出るかもしれない。

しっくりこない問題

いくつか疑問のある問題もあった。問題として適切なのか、正解できたのかどうかわからないものもあった。うろ覚えだし、見落としたのかもしれないので確信をもって言えないが、挙げておく。

(1) 問題2では、リスクレベルを発生確率と影響度からどう判定するかの定義が提示されていないので、リスクレベルを判断することはできない。どのテストから取り掛かるべきかの判断が私にはできなかった。リスクレベルの決定は、組織やプロジェクトで決めることである。その前提が漏れている。
※発生確率×影響度で計算させたかったのかな。すると、4×4のものを選択すればよかったかな。でも、それは問題として適切でない。リスクレベル=発生確率×影響度と定義しておかないとダメだ。シラバスには、掛け合わせる場合も提示されているが、それが絶対ではない。

(2) 直交表の問題はやり過ぎだと判断する。シラバスには直交表はキーワードとしてしか登場しない。ペアワイズテストとクラシフィケーションツリーはK3レベルだが、直交表はK3ではない。
※25行、6列、5水準を選んだ。自信なし。

(3) マンションと一戸建ての融資額(?)をクラシフィケーションツリーでテストする問題で、1つだけテストケースを追加するものの正解が分からなかった。問題を持ち帰れないので確認できないが、本当に根拠のある選択肢が挙げられていたのか。1ワイズならどれでも正解だし、2ワイズだと1つのテストケースでは網羅できない。
※マンションが選択肢にあるのを選んだ。根拠も自信もなし。
※ある受験者の方から情報をいただきました。2ワイズに注目して、既存の3つのテストケースとどの因子のペアも重複していないものを選択するとのことでした。1ワイズでもなく、2ワイズで網羅することでもなく、既存の3つのテストケースと重複しないペアとなるものを選択すればよかったらしい。4つの選択肢を順に、既存の3つのテストケースで選択されたペアと一致するペアのあるものを消去していけば、1つのテストケースが残るとのこと。

(4) 境界値分析が2値とも3値とも指示されていない問題があった。少ない方ということで暗黙で2値を使わせるのか。
※少し思い出した。2値だと4個で3値だと6個だが、4個の選択肢がなかったので6個を選んだ。