ラーメンてんし

川崎も雪だ。4cmは積もったか。外出もできず、子供と家にこもって過ごす。この週末2日間、妻はまた休出で私が子供の面倒をみる。外出できないと子供たちのやりたい放題に振り回され、こちらはストレスが溜まる。テレビも観れず、読みたい本も読めず、勿論パソコンも開けない。自分の時間などないのだ。

土曜の朝、下の娘が風邪気味なので近所の耳鼻咽喉科につれていき、処方してもらった。インフルエンザの可能性もあるとは言われるが、その後も高熱にはならず安堵はした。とはいえ37.6度はあったので、この週末はなんとか落ち着いて過ごさせ、食事をきちんとし、睡眠を十分にとらせてやりたいと考えていたのだ。しかし、それは大人の論理、たとえ38.5度の熱があったとしても彼らは理解はしない。兄妹で暴れまくりの2日間であった。私と彼らの戦争だったのだ。

作ったものは食わない。おやつばかり要求する。目を離すとあめチョコさんを3つも頬張っている。麦茶を勝手に飲もうとしてひっくり返す。牛乳のコップもひっくりかえす。ああ、ココアもひっくりかえされた。

部屋はちらかし放題。かたずけては散らかす、かたずけては散らかすを1日何サイクルも繰り返すのだ。勿論片付けは私だ。特にいま息子が夢中になっているラーメン作りが最悪だ。

金曜のアンパンマンに「ラーメンてんし」が登場した。ラーメンてんしは絵本には出てきて知ってはいるのだがテレビではまだ1度も見たことがなかった。それがやっと登場したのだ。その影響だ。「ラーメンをつくるからパパはどんぶりをつくってくれ」という。「どうやってつくるんだ」と問うと「大人なんだから自分で考えてつくれ。子供に聞いてもわからない」という。大人の意地で、なんとか紙で扇形の型と底になる円形の型をつくってやった。一応気に入ったようで、こんどは「10個つくれ」という。試作とその評価、そのあとに大量生産。いいプロセスだとは思った。時間はあるので型だけは作ってやった。次は当然、麺と具だ。しかも10杯分。大量の折り紙やら折込広告を切り裂いている。麺はぎざぎざはさみで切るのだ。こだわるところはこだわる。その残骸が、狭いとはいえ2DK全域に広がるのだ。天使にうらみさえ感じた。

午睡もできず。だましながらなんとか布団まで誘うが、寝付かせるための絵本だけ4冊も読まされて、布団から逃げ出す。こっちがだまされた。

今日の最大の山場は風呂だった。昨日は娘が風邪のため風呂には入れなかった。妻がいない状況では、一人を残して私と上の子だけで入ることは難しく、結局誰も入っていない。今日はかならず入浴させなければならない。娘は大泣きで抵抗する。あめチョコさんは今日は禁止と決めた。脱がない、洗わせない、中にも入らない、拭かせない、着させない、すべてにおいて抵抗するのだ。力ずくでなんとか済ませるが、こちらはへとへとだった。人生でもっとも苦痛な入浴だった。