JSTQB Advancedの合格率はわずか 6.86%

第2回 JSTQB Advanced Level試験(テストマネージャ試験)の合格者と合格率が発表されていた。その合格率が、6.86% と異常なまでに低い。その前は 83.6% だったので、乖離がはなはだしい。(ちなみに第14回Foundation Level試験の合格率は 53.7% だったようだ。)


ALトライアル試験(2010/8/28) 189名 19名 10.05%
第1回AL試験(2011/8/27) 278名 240名 83.60%
第2回AL試験(2013/2/16) 277名 19名 6.86%
JSTQBは、異例のコメントまで出している。コメントでは「試験問題の難易度に差異はなく、同じ基準で判断したらこうなった」と言っている。試験問題が毎回ばらつくことを認めていないので、苦しい言い訳になっているように読めた。
このコメントで分かったことがある。合格ラインは明確に決められているということだ。おそらく65%前後だと推測する。このラインを固定として、毎回の試験の難度によって合格者数がばらついたとしても、底上げなどの調整は一切行っていないということだ。このポリシーは評価できる。
このポリシーのもとでは、試験問題の難度が毎回ばらつかないようにすることが、当然望ましい。今回の事態は、その努力が足らなかっただけだ。「第1回の試験結果のみ合格率が突出して高くなっているのは、トライアル受験者の再受験が多かったため」と分析しているようだが、その要因のウェイトはかなり低いと思われる。分析らしいことはしていなことを露呈させている。主要因は、試験問題の難度である。第1回が簡易すぎたので、その反動で第2回を難しくし過ぎただけだろう。

次回AL試験がいつになるかは不明だが、次回からはシラバスが大幅に改訂されたもので実施されるはずだ。シラバス2012年版が適用されるはずだ。現在、日本語に訳す作業を進めている段階だろう。これまでのJSTQBのスピード感から判断して、きっと今夏には間に合わない。次回は早くて1年後だろう。当方のコース「テスティング中級コース(管理編)」もその改訂にあわせて対応が必要だ。