スワヒリ語

せっかくなので、スワヒリ語を覚えている範囲で紹介しよう。うろ覚えなので間違っているかもしれない。雰囲気だけでも。まず英語の学習での「ジィス・イズ・ア・ペン」に相当するのは「ナジ・ジメアングーカ」である。意味が同じという訳ではない。典型的に最初に習う基本文例なのだ。

Nazi zi-me-anguka.  ヤシの実が落ちた。
Mnazi u-me-anguka.  ヤシの木が倒れた。
Minazi i-me-anguka. ヤシの林が倒れた。

ヤシの実、ヤシの木はそれぞれ名詞クラスが異なるのだ。名詞クラスに応じた主辞・客辞などと呼ばれる助詞のようなものがくっつく。単数・複数の変化もある。

Nazi zi-me-anguka.  ヤシの実がね、それが-したんだ-落ちる。
Mnazi u-me-anguka.  ヤシの木(単数)がね、それが-したんだ-倒れる。
Minazi i-me-anguka. ヤシの林(複数)がね、それが-したんだ-倒れる。

「ヤシの実がね、それがどうなったと思う。落ちたんだよ」というニュアンスなのだ。「ジィス・イズ・ア・ペン」のような軽さはない。言語本来の意図であるような、訴えるような強さが感じられる。あと「高いヤシの木が倒れた」と「私はあなたを愛してる」を挙げておこう。

Mnazi u-refu u-me-anguka. ヤシの木がね、それも-高いのがね、それが-したんだ-倒れる。
Mimi ni-na-penda wewe.  私はね、私は-あなたを-愛する、あなたをだ。

形容詞がこんなところに挟まってくるのだ。また主語・目的語があるのに、強調のためなのか同じような主辞・客辞がくっついてくるのだ。ケニアに行ったら「ミミ・ニナンペンダ・イエイエ」は覚えておきたい。ハヤ、クワヘリニ。