Gamificationという単語をはじめて知った。

「ゲーム的な面白さの適用」とでも訳すのだろうか、Gamificationという単語をはじめて知った。概念としてはごく当り前のことで、ほとんどのWebサービスでは、少なからず考慮されてはいるだろう。当方の模擬演習サービスでも、履歴や達成度をグラフ表示したり、マイルストンをクリアするごとにメッセージを変えたり、一部の解説の文体をあえて変えておいて意外性をねらったりと、わずかではあるがゲーム的な要素も取り入れている。

ネットで検索してみると、以前は「ゲームニクス」と表現されていたようだ。それは2007年くらいのことのようだ。「Gamification」という表現は、日本では2010年後半、ちょうど1年前くらいから用いられるようになったようだ。どういった経緯でクローズアップされてきたのかは知らないのだが、単純にネットの利用者の大半がゲーム世代だからということなのだろうか。正確なことは調べていない。

自分自身もそうだが、ある程度長く利用するサービスには、飽きさせないための工夫は当然、必要だと感じる。その1つのビューポイントが「Gamification」なのだろう。達成感の演出、進捗状況の可視化、チャレンジの連鎖、他者との競争や連携といった解説がネットにもあった。ただ、そんなに目新しいことでもないように思う。Gamificationには含まれないのか、含まれるのか分からないのだが、私は「意外性」というビューポイントもあるだろうと思う。デザインやイラストは勿論だが、地味なサービスの文字情報だけであっても、突飛なコラムを添えるとか、部分的に文体を変えてみるとか、情報量をあえて多くしたり少なくしてみたりと、何らかの工夫はできる。

Gamificationを「ゲーム化」と訳しているものもあったが、ちょっとニュアンスが違うだろう。とはいえ、近い将来には、ソフトウェアの品質特性の1つにGamificability(ゲーム的要素の適用性)なるものが追加されるかもしれない。そんな単語があるかどうかは知らないが、Gamificationが重視される傾向は避けられないだろう。