結婚式のスピーチ

私の結婚式にtoroさんがスピーチしてくれた。かなり前のことだ。その原稿が出てきたので紹介しよう。当時、かなり辞書を読んでいたんだなということが物語られていた。

ただいま紹介に預かりました、新郎、○○君の友人の△△と申します。○○くん、□□さん、おめでとうございます。ご両親、ご親せきのかたがたよろこびもひとしおかとおもいます。私よりもさきに○○くんが嫁いでいってしまうとは、はっきりいってショックはかくせません。私は彼とは社会人になってから、19xx年からですからまるxx年間友だちづきあいをしてきました。その間私が一度転職をし、彼も転職をしましたが、偶然にもいまは同じ会社ではたらいています。このxx年をふりかえると自分でもよくもったと思います。そんな○○君をひきうけてくれる、□□さんの勇気にまず友人として感謝したいです。

いまも同じ会社ということで職場での彼の様子を少し報告します。もうだいぶまえなんですが人工知能というのがブームだったころ私は赤坂の職場で彼と一緒に働いてました。二人で食事して帰ることもよくありましたが、なんといっても社会人ですから、人づきあいも大切にします。よく特定の4人で雑談をまじえながら4時間も5時間も机を囲むということも週に一度、あるいはもっと過密なスケジュールでやってました。戦績についてはとくにふれませんが、彼は几帳面な性格で数学科出身ですから数字をきれいに並べてそろえるのがとくに好きだったようです。

最近は4人で集まるというのが難しくて個人プレーがもっぱら盛んです。つまりファミコンといったたぐいのTVゲームですね。あれは彼がやりはじめた直後にぼくも参入しました。彼は三国誌がごはんのおかずよりもすきで、ある日彼が会社に来てないので心配して電話したら「それどころじゃないんだ、いま中国統一でいそがしい」ということでした。社会人ですから、そんなことで納得してはいけんないんですが、そのときは「中国統一」という偉業にだまされました。

まあ、そんな○○君ですがいろいろ友だちとして尊敬できることもあります。まず(こえをおおきくする)漢字検定1級、受験(こえをちいさく、聞きとれないひとには合格ときこえるかもしれない)です。彼はこだわりがありまして普通だと4級からうけるものなんですが、一番むずかし1級から受けました。結果は100点中30点(こえをおおきく)もちろん(間をおく)不合格です。あの、笑っては行けません、私とかまわりのものが、あとでやってみたのですが、10点がいいところ。○○くんの漢字力のすさまじさにみんなうなりました。ぜひこの調子で1級合格してほしいものです。あとは、広辞苑。彼は辞書を読みます。三省堂大辞林って辞書ありますよね。あれ私は会社においてあるんですが、彼は毎日読んでました、そしてとうとう読み切ってしまいました。みなさん「すたすたぼうず」とか「すずき包丁」の意味をご存じですか。そんな難解な言葉も○○君にきけば、いっぱつでわかります。それも、広辞苑大辞林を比較して論じてくれるのです。

○○君は会社のネット上では、タクという名前を使っています。私たちの仲間のあいだでは、どんな難問でも答えてしまう(ただし辞書にのってることに限る)○○君を尊敬と敬意を込めて、タク先生ってよびます。まいにちそんなタク先生に対して質問がきます(電子メールで)。その質問のいくつかを紹介しましょう。

クレオパトラのxxx」(などをしゃべります、ここのところ以前のメールがみつからないのでおしえて、もし時間的に短ければここをふくらませます。)

ちょっとお祝いのあいさつとしては短いですが、きょうはしゃべることよりも曲に専念するということで朝から準備してまいりました。

○○くんから「ヘンデルのラルゴ」を弾いていいよということで、招待状と一緒に「ラルゴ予約券」というのをいただきました。わたしが最近覚えた曲です。きょうはこんなお目でたい席でもありますから、この「ラルゴ」に「白鳥」をサービスして2曲プレゼントします。なお、私の体質として、練習はしてるんですが、時々頭が白紙状態になってしまって、指さきのほうに信号がゆかなくなることがあります。そうなったときは、もうそれ以上その曲は弾くことができないですから、そこまででいさぎよくやめます。途中で申し訳ないのですが、そういうこともありますので気楽に聞き流してください。