西村敏雄

妻が図書館から「日常の短歌、そこにいますか」という大人の絵本を借りてきた。絵が西村敏雄なのだ。私がお気に入りなのを知っているので、会社の昼休みに三田図書館から借りてきてくれたのだ。タイトルにもなっている短歌はこうだ。

「手を触れてよろしいですか、撫でさすりしてよろしいですか、そこにいますか」

さっぱり分からん。短歌とも言えないような訳のわからないものに、西村がまた「わたしははこんな風に連想しました」というたとような突飛な絵を添えているのだ。アイマスクをしたおやじが腰掛けた猿にさわろうとしている絵だ。

「3番線快速電車が通過します。理解できない人は下がって」

こんなのが短歌なのか。バスタブに入ったおやじが風呂の中を通過する快速電車に驚愕している絵が添えられている。こんな調子で14首。理解できね〜よ。こんな本は要らん。西村、西村っ、おっ、西村っ。お前はもっと子供のために絵を描け!