ガイダンスとガイドラインの違い

ガイダンス、ガイドライン、ガイドなど、その定義が曖昧に用いられていることが多い。OMG/SPEMをベースにするならば、ガイドラインはガイダンスの1つである。ガイドがどちらを指しているのかは知らん。

ガイダンスは、開発プロセスでのプロセス要素(作業定義、作業成果物)を支援するための補足的なドキュメントの総称と理解している。ガイドラインもガイダンスに含まれる。ガイドライン=指針であり、プロセスを遂行する上でのセンターラインやガードレールである。それに沿って進まなければならない、あるいはそれに沿っていれば目的地に到達できるというものである。

本来、プロセス遂行のために、まずガイドラインを作成し、そのガイドラインの下で種々のガイダンスを作成/充実させていくのだろう。そして、ガイダンスとして体系化するときに、先陣のガイドラインをガイダンスという総称の中に組み入れるのである。ガイダンスは、ガイドライン、標準/規約、プロセスの解説、手法・技法・計量法の解説、ツール利用法、チェックリスト、作業成果物のテンプレート・サンプル・作成要領などなどの総称である。

結論をいえば、プロセスの遂行を支援するようなドキュメントは「ガイダンス」と総称しましょうということだ。ガイドラインは指針であり、プロセスを遂行する上でのセンターラインやガードレールであり、総称のガイダンスとは区別しておくことだ。